ブログ内で何度も使う言葉ですが、これからは「人生100年時代」です。
誰もが100年生きるかどうかは別にして、100年は生きる覚悟が必要です。
100歳まで人生があるとしたら、できれば幸せに暮らしたいと思います。
ひと昔前の高齢者は、子育てが終わり、孫の顔を見たらお迎えを待つばかりでした。
しかし現代は、孫の結婚式に参列するのが珍しくない時代です。
その場で、しっかりと挨拶が出来るくらい、元気でいるのが理想でしょう。
自身が元気で幸せでなければ、次の世代の幸せを願うことは出来ません。
では、高齢期を幸せに過ごすために、必要なこととは何でしょうか?
幸せな高齢者になる為の考え方について、説明します。
1.高齢期の「6つの発達課題」クリアすれば幸福に?

NPO法人「老いの工学研究所」の理事長をされている、川口雅裕氏のコラムをよく読みます。
今回ネットニュースから、川口氏の記事を見つけたので、読み進めました。
ここに書かれていたのは、高齢期を幸せに過ごすためのポイントについてです。
「6つのチェック項目」がキーワードのようなので、1つずつ見て行きたいと思います。
1―1.幸せのために達成しておくべき発達課題
記事の中で、アメリカの教育学者の提示した「高齢期の6つの発達課題」について説明しています。
発達課題とは、人間が健全で幸せな発達のために、達成しておくべき課題を言います。
また次の段階へ進むために必要な、習得しておかなければならない課題でもあります。
これ等の課題を段階的にクリアすれば、高齢になっても幸せな状況に適応しやすいというのです。
ここに「高齢者の六つの発達課題」の引用文を取り上げてみます。
〈高齢期の六つの発達課題〉
(1)体力や健康の衰えに適応すること
(2)引退と収入の減少に適応すること
(3)配偶者の死に適応すること
(4)同年代の人々と親密な関係を結ぶこと
(5)社会的・市民的義務を果たすこと
(6)身体的に満足できる生活環境を確立すること。
川口雅裕氏のコラム内より引用
分かるようで分かりにくい課題になっているようですね。
1―2.高齢者の六つの発達課題を具体的に
高齢になるほど、衰退してゆくものと言う概念の中で生きてきました。
高齢期に発達課題と言われても、なんとなくピンと来ないのではないでしょうか?
そこで発達課題について、納得して参考に出来るよう、具体的に解説して行きます。
(1)体力や健康の衰えに適応すること
(2)引退と収入の減少に適応すること
👆(1)(2)の2項目については、努力して自力で改善できる範囲を超えているようです。
事実を受け入れて、変化にどう適応してゆけるかが課題となります。
(3)配偶者の死に適応すること
👆配偶者との死別は大きな喪失感を伴います。
人生が長期化するに従い、配偶者以外にも、身近な人の死を経験するかもしれません。
その時「死」とどう向き合い、受け入れられるかと言う課題が生じます。
(4)同世代の人々と親密な関係を結ぶこと
👆高齢期には「同世代」の交流が望ましいと言えます。
- 互いの状況や心情を共有しやすい
- 話題に共通性を見出せる
- 活動時間が一致しやすい
などの理由が挙げられ、世代間交流も必要ですが、より重要な課題になります。
(5)社会的・市民的義務を果たすこと
👆収入のあるなしに関わらず、地域での活動・ボランティアなど、何らかの社会参加が大切です。
「生涯現役」である為に自立し、能力の活用、社会貢献活動に参加が望ましい課題です。
(6)身体的に満足できる生活環境を確立すること
👆高齢期になれば、若い頃の生活環境に、適応できない場面が多く出てきます。
身の安全を確保する為にも、問題が多ければ、住み替えを考えるなどが課題となります。
ここにあげた六つの課題は、幸せな高齢期を過ごすため、見直してみる価値があります。
また高齢者にとって、ある意味受け入れるべき、覚悟のようなものかもしれません。
2.高齢期に満たされない欲求ってなに?

川口氏のコラムには、高齢期になると、あらゆる欲求が満たされにくくなるとも指摘しています。
人間が持つ欲求を、満たせなくなるとは、どういうことでしょうか?
幸せな高齢期を過ごすために、どうすればこの満たせない欲求を、補うことが出来るのでしょうか?
その適切な心のあり方や考え方を、詳しく解説します。
2-1.高齢期は「5段階欲求」が満たされにくくなる
高齢期には、人間の持つ「5段階欲求」と言うものが、満たされにくい状況を生み出すとされています。
「5段階欲求」とは、人間性心理学の生みの親とも言われるアメリカの心理学者アブラハム・マズローが、人間の欲求を5段階に理論化したものを言います。
一見難しそうですが、段階的に見て行けば、納得できる内容です。
参考にしながら、人生100年時代を生きる高齢者の暮らしを、少しずつ見直します。
マズローの5段階欲求説は以下のように分類されます。
- 生理的欲求👉睡眠・食事・排泄など、生命維持のための基本的欲求
- 安全欲求👉危険を避け、安全で安心な環境で暮らしたいという欲求
- 社会的欲求👉集団や組織に属し、家族・友人また社会から受け入れられたいという欲求
- 承認欲求👉自分の属する集団の人達から、尊敬されたい、認められたいという欲求
- 自己実現欲求👉自分らしさを発揮し、能力や可能性が現実化して、希望する自分になりたいという欲求
これらの欲求を、高齢期に満たしてゆくのは、困難になってきます。
言い換えれば満たされない欲求を、我慢しながら高齢期を過ごすことになるのです。
これは幸せな高齢期を過ごすためには、避けなければならない事態と言えます。
2-2.6つめの欲求が高齢者を救う

川口雅裕氏はマズローが唱える「6つ目の欲求」が、高齢者の生きがいを見いだすと言います。
では「6つ目の欲求」とはどういったものなのでしょうか?
5段階欲求の最後「自己実現欲求」の先に「自己超越欲求」があると、マズローが晩年発表しました。
これは自分のことはさておき、誰かのために役立ちたいという欲求です。
自分のために自己実現があるとしたら、自己超越は社会のために何かをしたいという欲求になります。
自己超越においては、報酬や見返りを求めず、承認欲求も望まないのです。
自己超越欲求は、比較的高齢者に多く見られるもので、単純に誰かの役に立ちたいという思いが強く現れます。
高齢期になると、5段階の欲求が満たされにくくなると前述しました。
自己超越欲求は「生きがい」という形でそれを満たしてくれます。
5つの欲求不満を、6つめの欲求を満たすことで「生きがい」という充足感を得て、バランスが取れるのでしょう。
長期化する高齢期を、少しでも幸せに過ごすための、方法を考えてきました。
一つ目は高齢期の「6つの発達課題」をクリアすること。
二つ目は「6つ目の欲求」をみたすことです。
それぞれの「6つ」をキーワードに、高齢期を幸せに過ごすヒントとなれば幸いです。
まとめ
長く続くであろう高齢期を、少しでも幸せに過ごすための「6つ」について考えました。
一つ目の「6つ」は、高齢期に見直したい課題です。
もうひとつは「6つ目の欲求」ともいえる「生きがい」を見いだすという点です。
今は高齢であることに絶望して、ただ「死」を待つ時代ではありません。
長期化する高齢期を、前向きにとらえ、十分な活力を有意義に役立てる時です。
課題を上手にクリアしながら、より幸せな人生をまっとうしたいものです。
メッセージ
最後までお読みいただき有り難うございます。<(_ _)>


