「エイジズム」と言う言葉を、しばしば耳にするようになりました。
高齢者にとって、気になるキーワードです。
「もう年なんだから…」「いい年をして…」と、言われたことはありませんか?
言ったことはありませんか?
ある年齢に達したら、出来なくて当然、無理しなくて良いと言われているよにも聞こえます。
これは思いやりの言葉と、受け止めて良いのでしょうか?
それとも高齢者には、もう力が残されていないと、見放されているのでしょうか?
無意識の会話の中に、多くの問題が隠れていると、研究者は言います。
その問題とは何か、シングルシニアが、ひも解いてみようと思います。
1.「エイジズム」の意味を知っていますか?

「エイジズム」と言う言葉を、聞いたことはありますか?
最近になって、時々目にしたり、耳にするようになった言葉です。
高齢者にとって、とてもかかわりのある言葉のようです。
シングルシニアは好奇心も、向学心も旺盛でなければなりません。
ここでしっかりと学びたいと思います。
1-1.「エイジズム」具体的な意味
「エイジズム」と言う言葉は、
アメリカの老年医学者ロバート・バトラーが、1969年に提唱したものです。
意味としては“年齢に対する偏見や固定観念のこと”です。
具体的には、高齢者をひとくくりにして、年寄り扱して差別することを意味します。
昔から高齢者に対して、無意識に使っている言葉が、
差別につながっていると感じたことはあるでしょうか。
高齢者に向けて投げかけた言葉で、高齢者が傷ついていると、考えたことはあるでしょうか。
いま時代は、高齢者に対する差別について、真剣に取り組み始めています。
1-2.高齢者にとっての「エイジズム」
高齢者に対する「エイジズム」について考えます。
高齢者への偏見や固定観念の例として次のようなものがあります。
👆高齢者を子ども扱いする
高齢者施設などで「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼びかけたり、
赤ちゃん言葉で話しかけたりすることは、
ひとりの大人として尊重していない表れで「エイジズム」です。
👆高齢者だからと決めつけて判断する
「高齢者は頑固」「高齢者には性的問題は無関係」などと言った固定観念も
「エイジズム」と考えられます。
👆年齢のせいにして納得させようとする
物忘れが多いのは高齢だから、体力が続かないのは年のせいなどと、
発言することも「エイジズム」に当たります。
若い人に出来なくても、高齢者だから出来ることがあります。
若い時期には分からないことが、高齢者だから理解し、伝えられることがたくさんあります。
高齢であることを理由に、ひとりの人間の尊厳を、傷つけることがあってはなりません。
1-3.若者にとっての「エイジズム」
「老い」は誰にでも、平等に訪れるものです。
若さゆえに無意識に、高齢者を傷つける、言葉や態度で接しているかも知れません。
しかしそれは、やがて自身が受ける言葉であり、態度だと覚悟しておく必要があります。
若いから働き盛りだからと、将来やってくる「老い」の時期を忘れてはいけません。
高齢者への固定観念を見直し、いま傷ついている高齢者と同じ思いを、
継承しない努力が求められます。
2.「エイジズム」は差別なの?

「エイジズム」は、すべてが差別につながる行為なのでしょうか?
「エイジズム」について、色々なパターンを検証してみてはどうでしょう。
どんな物事にも両面があります。
これまで否定的な面だけを見てきましたが、
もっと肯定的な面にも目を向けてみるのはどうでしょう。
2-1.これまでの観念の見直しが必要
「エイジズム」をいちがいに、「差別」と言い切ることは出来ない反面もあります。
高齢者特有のサービスや、優遇を受けることも、一般的にあるのも事実です。
医療費の控除や交通機関の割引、店舗によっては、シニア割りなども実施されています。
また敬老の日や、還暦・古希・喜寿などと、
高齢者を敬う文化は日本における良い「エイジズム」と言えます。
しかし定年退職・賃貸住宅の入居拒否などのように、
高齢者差別と言える、否定的な「エイジズム」については、根本的な改善が必要でしょう。
2-2.「エイジズム」国の方針と対策
「エイジズム」にむけた対策は、国によって様々です。例えば
⁂アメリカでは、雇用における年齢差別禁止法を制定し、40歳以上への年齢差別の規制をしています。
⁂EUにおいては、すべての加盟国に対し年齢差別を禁止する法律を制定しています。
そして日本では、「募集・採用時の年齢制限の緩和」という取り組みをしています。
しかし義務ではないため、あまり効力を発揮していないのが実状です。
今後の課題として、高齢者の可能性を広げるため、エイジズム対策を進める必要があります。
社会においてはシステムの見直しが求められます。
また教育の現場においても、さまざまな年齢層への偏見や誤解を
なくしていく機会の提供がエイジズム対策につながります。
2-3.「エイジズム」に対する向き合い方
「エイジズム」に対しては、私たち一人一人の偏見・固定観念から生まれる、
「差別用語」「人権侵害」をなくすことが大切です。
そして年齢に関係なく、向き合う人の人格を尊重する姿勢が求められます。
「エイジズム」は、高齢者の健康問題・孤独感・抑うつ症状を引き起こす原因になる、
と研究者は言います。
このように心身の健康に、影響を与える「エイジズム」は、最も有害であるとも訴えています。
エイジズムは、「レイシズム(人種差別)」・「セクシズム(性差別)」と並んで、
解決しなければならない人権問題です。
しかしその中でも、「エイジズム」はその有害性を今に至っても、軽視され見逃されています。
エイジズムを無くすことは、身近な高齢者や将来の自分にとって、
住みよい世界を築く事につながるのだと言う認識が必要です。
まとめ
無意識に近くにいる高齢者を、年寄り扱いして呼ぶことがあります。
気遣いのつもりで、無理な行動を遮断してしまうことがあります。
そこに悪意が無くても、当事者にとって、尊厳を傷つけられたと感じるかもしれません。
人はつい、偏見や固定観念で、物事を観てしまいがちです。
そこに差別が生じていないか、注意することが必要です。
しかし高齢者も、自分に出来る事でも高齢者だからと、年齢に甘えてはいないでしょうか?
現在高齢者である身としては、以前の態度を反省し、
未来の高齢者の住みよい社会作りに協力してゆきたいと思っています。
メッセージ
最後までお読みいただき有り難うございます。<(_ _)>


